婦人科勤めの私が婦人科に入院手術したら卵巣ガンだったお話

婦人科勤務の私が婦人科に入院手術そして卵巣がんの治療を受けた話を綴ります。

抗がん剤治療(TC療法)3クール 6日目 【温泉とガンについて調べてみた】

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抗がん剤治療およびジーラスタによる副作用である筋肉痛がかなりマシになってきている6日目です。まだ痛いけど、耐えられる範囲内ですし、夜は爆睡できていますw

どちらかというと、今の副作用は「シビレ」が気持ち悪いですね。PCだろうがPCでなかろうが、お仕事をするにあたって手指は大抵使いますし、歩くとなれば足裏も使う。そのたびに妙な違和感、シビレというか・・・を感じる今日この頃です。少しだけ唇にも違和感を感じます。嫌なシビレですね。幸い味覚に変化は無いみたいです。

 

筋肉痛にもシビレにも「冷え」が大敵だと思っている私は、贅沢ではありますが、夜寝る前の入浴のほかに、朝食後にも少しだけお風呂に浸かってから出勤しています。もともと冷え性気味だったこともあり、朝風呂推奨派でした。朝短時間でお湯に浸かってから出勤すると、職場につくまでにカチコチに冷えずに出勤できたので、それですっかり病みつきに。ガスや水道代を考えると、ホント贅沢なんですが・・・^^;

 

で。で。以前、抗がん剤治療中でも温泉に浸かってきた私(もちろん、温泉に行っても良いですよねって主治医に伺ってから行きましたけれどね)。

お風呂好きな私は当然ですが、温泉大好きです♨

山登りとセットで入れる温泉なんて、もう、至福の時間です。

 

でも・・・温泉と悪性腫瘍って、未だに「禁忌」に入っているところもありますし、気になりませんか?ガンを取り除く手術をしたとはいえ、大丈夫かなーって思わなくもないですよね。

 

そこで!調べてみました。温泉とガンについて!!

 

まず・・・日本の場合、温泉は「温泉法」という法律があるんです。

温泉は、この温泉法によって制定されており、様々なルールがあります。その中には、温泉の定義などのほかに、温泉に入ってはいけない「禁忌」であるとか、温泉を飲んでもよい「飲泉」について書かれていたりします。

 

ただ・・・歴史が古いんですよね。遡ると明治時代の内務省衛生局から始まり、その後、現在の温泉法が制定されるまで、様々な温泉療法について論文や報告書がありました。禁忌とかは当時の厚生省が指針を出して、環境庁から環境省へと受け継がれました。

 

それらによると、まず「癌腫のような重症で全治を期待できないものは自宅で静養するべきで、温泉地に行くという行動行為自体で身体がもたなくなり、命を縮める可能性がある」上に、「僻地の温泉地に患者を連れていくことで、温泉地の看護や医療に自他ともに迷惑をかける可能性がある」・・・ということなんですよ。

そもそものガン患者が温泉に行くなという理由が、こんな感じなので、根本的に時代錯誤。令和の今では、全くこれらの内容は意味をなさないことになりますね。

温泉場に行くのに、徒歩のみだったら私だって行きませんもの。でも、制定されたのはそんな時代でしたからね。

 

さらに、現在、温泉施設などに掲げてある「禁忌症と適応症」の場合、少し古いものだと昭和57年に当時の環境庁によって示されたものがあります。昭和57年よりも前に温泉の適応症を定めた時代は昭和29年ですって!!もうすでに時代が全然違う。。。

 

で、この時の一般的な禁忌症の中に「悪性腫瘍」があるんです。ちなみに、適応症の中に「悪性腫瘍」は無いんですよ。私も論文を調べてみたのですが、温泉でがんが治った!という論文、見つけられなかったですねー。。。この、昭和57年の定義の中に「妊婦」も含まれていて、それに関してはエビデンスがなかったようで、様々なほかの禁忌・適応とともに平成26年に改正されました。

 

改定された新しい禁忌症は「活動性の結核進行した悪性腫瘍,高度の貧血など身体衰弱の著しい場合」としています。

さすがに平成の時代に改定されただけあって、根拠もあります。

・過労時の入浴は脱水や血栓症などで入浴事故を起こしやすい、ということ。

・熱が出ている時なんかも禁忌ですが、それは言わずもがなかなぁ、と。病気の活動期だからこそ熱が出ているわけで、そんなときは温泉もNGです。

・少し動くと息苦しいような、重い心臓病・肺の病気・重い腎臓病の場合は水圧による負担があるのでNG。

・目に見える出血があるときもNGなのですが、これは、実は自分以外の他者に肝炎などの感染症をうつす可能性があるからNGなのだそうですよ。

 

じゃぁ、悪性腫瘍の場合は??結局どうなるの???と、なりますよね。

→お答えは・・・

悪性腫瘍でも、全身状態が良好な場合や、術後の療養である場合は問題なし!です。

むしろ、温泉療法や入浴はがん患者の心のケアにとても有効。

 

温泉入浴は温泉地の自然環境から受ける影響もあるため、自律神経系やホルモン系・免疫系などが変化して健康増進へと導かれる可能性があるので、「心のケア」なんです。

決して、温泉で何かが治る、とか、そういう類のものでは・・・ないはずです。

さらに、令和の時代であったとしても、やはり温泉地に行く体力すらなかったりとか、入浴自体が負担である、とかいう場合であれば温泉療法はNGなわけで、

もうほんと、患者さん自身、それぞれの状態で状況が異なるってことですね。

 

と言うわけで、たとえ術後であったりしても、念のため担当の医師に確認を取ってから温泉に出かけた方が良いと思いますよ。

 

ちなみに、温泉法を司っている環境省からは「あんしん・あんぜんな温泉利用のいろは」という冊子(pdf)が出ています。もし気になったら、こちらも見てくださいね。分かりやすいです。

https://www.env.go.jp/nature/onsen/pdf/top.pdf


それでは最後に、私が大好きな温泉の写真をあげて今回のエピソードはここまでとしますー。温泉のことを考えていたら、それだけで何だか元気が出た気がします(単純w)!!


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#卵巣がん #明細胞がん #抗がん剤治療