婦人科勤めの私が婦人科に入院手術したら卵巣ガンだったお話

婦人科勤務の私が婦人科に入院手術そして卵巣がんの治療を受けた話を綴ります。

抗がん剤治療(TC療法)2クール 15日目【HPVワクチンについて】

今日は1月4日、仕事始めでした。

私としては、手指の痺れというか違和感が少しある事と、頭皮の湿疹が出来ては消え出来ては消えして痒かったりするぐらいで、気持ち的には元気に出勤しました。

まだ2クール目ではありますが、やはり元気じゃ無いのは1-2日程度で後は全然元気ですね。TC療法は抗がん剤治療の中でも副作用が酷い方らしいのですが…(^◇^;)

 

さて、今日は医療ニュースをチェックしたりもしていたのですが、Lancetと言うとても有名な論文誌に気になった話題が載っていました。

 

私は卵巣がんですし、私の時代にはHPVワクチンなんて無かったので、子宮がんになる方もどうしても多いとは思うのですが、HPVワクチンは言わずと知れた子宮頸がん予防のワクチンです。今回は卵巣がんではなく子宮がんの話題ですね。

 

で、日本でもまたHPVワクチン推奨の方向に動いていますよね。私は産婦人科に勤務しているからか、HPVワクチン対象年齢なら是非ともで受けた方が良いと考えていたのですが、

日本ではなくてイングランドでのHPVワクチンの効果における素晴らしい報告がLancetにありました。

 

イングランドでは、HPVワクチンの全国的な接種プログラムにより、12-13歳に接種しているらしいです。さらにその時期に接種出来なくても18歳までに接種するのだとか。

そして、そのプログラムは2008年から行われているので、その頃に接種した人たちは25歳を越えている事になりますね。

 

で、2021年に調査した結果、12-13歳でワクチンを接種した世代の子宮頸がんの罹患率が他の年代と比べて大きく低下していたのだそうです。16-18歳でワクチン接種した人たちの子宮頚がんの罹患率の低下が34%だったのに対し、12-13歳の群では87%、さらにgrade3の子宮頸部上皮内腫瘍(CIN3)の場合は97%罹患率が低下したとのこと。

 

つまり、12-13歳でHPVワクチンを接種すれば、子宮頸がんは根絶する事が出来る!!という結論だったそうです。

 

卵巣がんにはまだワクチンとか無いですし、そもそも発生機序的に難しいと思いますが、

子宮がんをワクチンで防げるのなら、それは絶対にワクチン接種した方が良いでしょう、と思いますけれど、どうでしょうか?

 

あ、ちなみにですけれど、性交渉をした事がある場合は、このワクチンの効果はほぼ無いか低いみたいなので(つまりワクチンの接種が遅いと言う事)、12-13歳というのも決して早過ぎるわけではないと思いますよ〜

 

そんなわけで、たまには卵巣がん以外の医療情報を提供してみました。

仕事始めには相応しかったかな?!

まだまだ勉強したいことは沢山ありますね〜

 

#HPVワクチン #子宮がん #卵巣がん